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アルミ精密板金を手掛ける際に押さえておくべき設計ポイント

アルミの加工はステンレスや鉄などと比較し難易度が高く、その難しさからアルミ溶接をできる業者も少ないと言われています。
今回は、アルミの精密板金を手掛ける際に押さえておくべき設計ポイントについてご紹介致します。
1.アルミは、板厚違いの部分の溶接は大きく歪む
2.アルミは、仕上げキズが目立ちやすい
3.アルミは、曲げによる亀裂が発生しやすい
4.アルミは、ネジ穴の強度が弱くなる
5.アルミは、強度を確保する

 

アルミは、板厚違いの部分の溶接は大きく歪む

まず注意が必要なアルミ溶接のひとつめは、板厚違いのものの溶接です。板厚違いのものを溶接する場合は、その板厚の違いによって母材が溶けるスピードが変わるので溶接が困難になります。
厚板が溶け込むような溶接電流に設定をすると板厚が薄い方が母材が早く溶けてしまい、穴が開いてしまいます。
対して、薄板が穴が開かないように溶接電流の設定をすると今度は厚板が溶け込まないため、接合が難しくなってしまいます。

対策としては、設計時にファイバーレーザー溶接を活用するように指示をすることがあげられます。
ファイバーレーザー溶接だと局部的に瞬間的に溶かすことができるため、板厚の違いにより、早く溶けたり、溶け込まないなどの問題が発生しません。
また、接合をする目的であれば、溶接ではなくリベット留めを検討するというのも有効な手段の一つだと言えます。

さらに別の記事にて板厚違いの溶接で歪みが発生する場合の回避方法についてもご紹介しております。詳しくは下記をご覧ください!

詳しくはこちら

 

アルミは、仕上げキズが目立ちやすい

2つ目の注意点としては、溶接後の外観処理があげられます。アルミの場合、ステンレスや鉄と比較し、溶接後の外観保護が難しいと言われています。ステンレスは溶接後の外観処理として後から磨くことができますが、アルミの場合後処理として磨くことができません。また通常のアルマイト処理をおこなってもどうしても溶接痕が目立ってしまうことがあります。

対策としては、設計時に内側からの溶接や端面のみを溶接するなど溶接の方法や箇所を変えるように指示をすることがあげられます。
溶接痕が目立たないようにしたい場合には溶接の段階で内側から溶接をしたり、外側から内側の端面のみを溶接するなどの方法をとると溶接痕が目立ちづらく、外観が綺麗な溶接品が出来上がります。

アルミの外観処理やアルマイト処理に関するよくある質問と回答を記載しております。
気になる方はこちらもぜひご覧ください!

Q.外観品質が求められるアルミ板金で、溶接痕を目立たなくしたいです。どのような方法がありますか?

Q.アルマイト処理を行う場合の注意点は?

 

アルミは、曲げによる亀裂が発生しやすい

3つ目の注意点は曲げ工程です。アルミはステンレスと比較すると曲げた場合亀裂が入りやすいという特徴があります。ステンレスの場合はアルミと同じ圧力をかけて曲げても、粘り気があり、亀裂が入りにくいためアルミと比較し曲げやすい材質であると言えます。

対策としては、設計時にRを付けて曲げるなどひと工夫してもらうよう提案することがあげられます。板厚2mm以下の場合アルミはステンレスなどと同じよう曲げ加工ができるのですが、それ以上になるとRを付けて曲げる必要があります。

また、アルミの曲げに関するよくある質問と回答を記載しております。気になる方はこちらもぜひご覧ください!

Q.アルミの曲げが必要な場合の注意点は?

 

アルミは、ネジ穴の強度が弱くなる

4つ目の注意点としてはネジ穴の確保です。

アルミはステンレスや鉄と比べて柔らかくたゆみやすいという性質をもつ材質です。そのためバーリング加工をするにしてもアルミの場合ステンレスと比較し、ネジ穴が無くなってしまうことがあります。

対策としては設計時に圧入スペーサーやスクリューグロメットを使用するように提案することがあげられます。圧入スペーサーとは圧入することでネジ穴を確保することのできる製品で、スクリューグロメットとはねじ締付によりパネルを取付けることによりナットの機能を付加することができる製品です。これらを採用することでネジ穴の確保を確実に行うことができます。

 

アルミは、強度を確保する

5つ目の注意点は、強度の補強です。

アルミはステンレスや鉄と比較し、強度が弱いという特徴があります。そのため対策としては、設計時にアルミあらかじめ板厚を厚くしたり、曲げを要所に入れて強度補強するよう指示をすることで強度の補強を行うことができます。

また、アルミの強度や強度補強に関するよくある質問と回答を記載しております。気になる方はこちらもぜひご覧ください!

Q.アルミを溶接した場合、強度は問題ありませんか?

Q.アルミ溶接品に強度を持たせたい場合の注意点はありますか?

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
アルミの精密板金を手掛ける際には、

・アルミは、板厚違いの部分の溶接は大きく歪む
・アルミは、仕上げキズが目立ちやすい
・アルミは、曲げによる亀裂が発生しやすい
・アルミは、ネジ穴の強度が弱くなる
・アルミは、強度を確保する
というような5つの押さえておくべき設計ポイントがあります。

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